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ついに実現!カラクラでIIeを復活させる! IIe cardインストール編

ついに実現!カラクラでIIeを復活させる!

前々回、苦労して修理したMacintosh ColorClassicを利用して、長年の悲願だった、あの環境を揃えたい!

■ハイブリッドマシン好き!

考えてみると、昔からなぜかハイブリッドなマシンや環境に憧れてきた。
PC-8801PC-9801が同時に楽しめる“PC-98DO”やDOSマシンなのにMEGA-Driveのゲームもできちゃう“TERA-DRIVE”、裏技使ってDOSが走る“文豪MINI”だったり、MZ80BからMZ2000のソフトも遊べちゃう“SuperMZ”などなど。ハイブリッドな環境はなんだかお得感満載な感じがしてワクワクするのだ。
しかし、ハイブリッドマシンの多くは互換性に問題があったり、値段の割にはスペックが低かったりと、結局はどっちつかずなものが多かったのも事実だ。ハイブリッドマシンは時代のあだ花として、いつしか消え去っていった。

数十年の時を経て、当時のハイブリッドマシンたちもお手頃な値段で手に入れられるようになった。もちろん、一部のマシンはプレミアがついてしまい、当時と同じ価格かあるいはそれ以上の値段で取引されているものもある。そんななか、ある一台のマシンを手に入れることができたので、当時夢に見た環境を整えることを決心した。“IIe card”だ!

IIe cardはアップル社が1991年にリリースしたLCシリーズ専用の拡張ボードで、PDSスロットを搭載し、24ビットアドレッシングモードのシステムに対応するマシンに対応している。

当時、教育市場に力を入れていたアップル社が、Apple IIeの後継機となるApple IIGSをリリースしたものの、高価なため売れ行きが芳しくなく、その代案として比較的安価なMacintosh LCを購入させて、さらにIIe cardを追加することで過去の資産をそのまま流用できるようにした経緯があるようだ。

LC575のマザーボード。赤く囲った部分が“PDSスロット”と呼ばれるコネクタだ

LC575のマザーボード。赤く囲った部分が“PDSスロット”と呼ばれるコネクタだ

ちなみにLC630はPDSスロットを搭載しているマシンではあるが、24ビットアドレッシングモードに対応していないので非対応となり、逆にColorClassicシリーズはLCシリーズではないものの、PDSスロットを搭載しているので動作対象となっている。

コントロールパネルの“メモリ”で24ビットアドレスに設定しなくてはならない

コントロールパネルの“メモリ”で24ビットアドレスに設定しなくてはならない

■IIe cardを手に入れよう!

そうと決まれば、まずはIIe cardを手に入れる必要がある。当時も今もレアなカードだけにタイミング良く出品があればいいが、あったとしても相当の出費は覚悟しておかなければならない。eBayでは輸送料を含めると10万円を超える出品がある。

さすがに国内ではこの値段まで上がることは滅多にないけれど、5~6万の出費は覚悟をしておかないと落札は難しいだろう。そもそもレアなカードだけに値段ではなく出品があるかどうかが問題だ。

幸いなことに、IIe cardを探すようになってからしばらくしてヤフオクで出品があり、無事に落札。オリジナルボックス入りの完品に近い状態だったので、自分的にはかなりの出費となってしまったが、後悔はない! 

じゃじゃ~ん!ついに手に入れたIIe card。高かった…けど後悔はない!(涙)

じゃじゃ~ん!ついに手に入れたIIe card。高かった…けど後悔はない!(涙)

さっそく箱を開けてみると、IIe card本体のほかにY字ケーブル、インストール用フロッピーディスクが付属している。Y字ケーブルはIIe cardの外部コネクタに接続するもので、Apple 5'25フロッピーディスクドライブとジョイスティックを同時に接続できるものだ。

そのほか、IIeを起動するために必要なソフトウェアが含まれたフロッピーが付属する。IIeの起動アプリケーションはSystem 7.0~7.5.5までを推奨している。7.6以降は32ビットアドレッシングモードが標準となるため対応していないので注意が必要だ。

IIe Cardの環境下では128KBのメモリを搭載したApple IIeとほぼ同等の機能を再現することのできるようになる。さらにMac側のマウス、フロッピーディスクドライブ、ハードディスクなどをIIeのデバイスとして利用することが可能だ。

■まずはIIe cardのセッティングとインストール

詳細な使い方は別の機会にするとして、取り急ぎIIe cardをカラクラにセッティングしてみよう。
今回使用するのは以前修理したカラクラにLC575のマザーボードを乗せ換えたマシンだ。まずは背面のパネルをはずし、マザーボードを引き抜く。LCバスにIIe cardを差し込み、また本体へ戻せばセッティングは完了だ。

IIe cardのコネクタ

IIe cardのコネクタ

Apple 5'25フロッピーディスクドライブを所有している場合は、先にIIe cardへY字ケーブルを接続し、Y字ケーブルにApple 5'25FDDを接続する。Y字のもう一方のコネクタはにApple Joystickを繋ぐことができる。

Y字ケーブル。一方は5インチドライブへ、もう一方はジョイスティックを接続する

Y字ケーブル。一方は5インチドライブへ、もう一方はジョイスティックを接続する

続いて付属フロッピーディスクから“Apple IIe Card Installer”を起動し、指示に従って必要な機能拡張やコントロールパネルをインストールしよう。インストールが完了すると“Apple IIe Startup”がデスクトップに現れるので、これを起動する。
IIe cardを無事認識するとアプリケーションが起動し、“IIe Option Panel”と呼ばれる各種の設定を行う画面が表示される。

左のアイコンメニューから“Slots”を選ぶと、IIe Cardの仮想スロットが設定できる。実際のApple IIeと同様、1から7番までのスロットが用意されており、ドラッグアンドドロップでそれぞれのスロットに差し込む拡張カードを選んだり、スロットの順番を入れ替えることが可能だ。

デフォルトでは、Slot 5にカラクラ内蔵のFDかHDDが接続され、Slot 6がY字ケーブルに接続した外部FDDとなる。“Startup”のプルダウンメニューからブート先のデバイスを選択する。

コントロールパネルに似たIIe Option Panel。Slotsで各種デバイスの設定を行う

コントロールパネルに似たIIe Option Panel。Slotsで各種デバイスの設定を行う

■いざ起動!

設定が整ったところでいよいよ起動させてみよう!
外部FDDApple IIのゲームを差し込み、“Continue”ボタンをポチっ。すると、あの聞きなれた“ガタタタッ”というApple IIのドライブ回転音がきこえた。
待つことしばし、アクションアドベンチャーゲームの始祖“AZTEC”を起動することができた。

このほかにもいくつかのゲームを試してみたが互換性に問題はなさそうだ。Apple II特有のインターレースによる“にじみ”も再現されており、かなりリアルだ。
次回はProDOSによるハードディスクの設定など、より詳細な使い方を見ていこう!

懐かしのAZTEC!

懐かしのAZTEC!



FatMacにハードディスクを!! HD20編

FatMacにハードディスクを!! HD20編

国内外のオークションサイトやフリマサイトを駆け巡り、やっとこさセットで揃えることができたMacintosh 512K、通称”FAT Mac”。FDDの不調があったものの、無事解決して残るはハードディスクのメンテナンスのみとなった。果たして完全復活なるのか否か。

■見た目はボロボロ

国内のフリマサイトで偶然見つけたハードディスクは外観がボロボロにも関わらず結構なお値段だった。しかも動作未確認で動く保証もない。しかし、次はいつ出会えるかわからないので、動かなければアクセサリーでもいいじゃない!ということで即購入。実際に届いたものを見てみると、おおよそ動くとは思えないほどボロボロだった。外観はともかく果たして動くのかどうかが一番の問題だ。

激落ちくんで磨けばなんとかなるかも!?

激落ちくんで磨けばなんとかなるかも!?

■512K時代のハードディスク

正式名は「Macintosh Hard Disk 20(以下HD20)」と呼ばれるApple社純正の外部ハードディスクだ。Macintosh 512Kの時代に発表されたモデルで容量は20MB。フロッピーディスク50枚分で当時としては大容量の部類にはいる。
Macintosh 512Kには一般的にハードディスクとの接続に使われているSCSIコネクタが搭載されていない。したがって、このHD20との接続は19ピンの外部FDDコネクタを利用して接続する仕様だ。
背面を見ると、デイジーチェーンで外部FDDを接続することが可能な19ピンのコネクタが搭載されている。Mac本体>HD20>外部FDDと接続して利用できるということだ。

外部FDDポートを持つMacintoshならば接続可能だ

外部FDDポートを持つMacintoshならば接続可能だ

サイズはのちに発売されたHD40とほぼ同じ。どちらもMacintoshの筐体を乗せることを前提としたいわゆる「座布団」タイプである。HD20では本体のスリットと繋がるようデザインされているところがなんともAppleらしいこだわりだ。

洗浄後に撮影した本体とHD20の側面。デザインがマッチしている。

洗浄後に撮影した本体とHD20の側面。デザインがマッチしている。

実際にマシンへ接続する前に中を開けて状態の確認をしてみよう。HD20本体を裏返してネジを一本外すと簡単に開けることができた。今では滅多に見ることのできない分厚いHD本体と基盤。これだけでも結構な重量だ。基盤とHD本体を繋ぐリボンケーブルもSCSIで使われていた50ピンではなくオリジナルの仕様なようだ。したがって、HDが壊れていたら代替えを探すことはできない。ただただ壊れていないことを祈るほかない。

特殊な仕様ゆえに代替えがきかない…

特殊な仕様ゆえに代替えがきかない…

■緊張の動作確認

動作確認をしてみることにしよう。必要あらば再フォーマットできるようにMacintosh Plusへ接続する。Macintosh PlusにはSCSIコネクタが備わっているので、FDDコネクタに接続するタイプのHD20との併用が可能だ。
結論から言うと、あっさりと認識することができた。しかもすでにシステムがインストールされているので、そのまま起動することができそうだ。何度かファイルをコピーしたり、消したりしてみたが運用には問題ないだろう。

動作に問題なし!ラッキー!

動作に問題なし!ラッキー!

■512Kマックでも問題なし!…のはずが!?

さっそく512Kマックへ接続し、ワクワクのすいっちょん! 画面に「?」マークが表示されて待つことしばし。ありり?認識しない…。うーん…システムの問題か、果てまたフォーマットの問題か…。
試しに再度Macintosh Plusにつないでみると、先ほどと同じく問題なく動いている。もしや512Kのマザーボードに欠損があるのか、しかし外部FDDは問題なかったし…。困ったときのGoogle先生ということで、調べてみるとあっさりと原因が判明。

MacintoshにはTOOLBOXという、OSが使用するAPIがROMで供給されているのだが、そもそも初代Macintosh、512Kに搭載されている64KBのROMにはハードディスクを認識するための命令が用意されていない。なので、“Hard Disk 20”という拡張命令を起動システムの中に用意しなければならなかったのだった。
それもハードディスク内にあるシステムフォルダへ入れるのではなく、起動用フロッピーディスクを用意して、そのシステムフォルダ内に入れなければならない。

これが拡張命令のHard Disk 20だ。

これが拡張命令のHard Disk 20だ。

幸いにも必要なファイルはすべてHD20内にインストールされていたので、400Kでフォーマットしたフロッピーディスクにすべてコピーし、これを起動用のフロッピーディスクとした。

起動用フロッピーディスクを内蔵FDに入れた状態ですいっちょん!
すると“Hard Disk 20 Startup.”とダイアログが表示され、自動的に再起動。同時にフロッピーディスクが排出され、こりゃダメかもと思った次の瞬間、なんとハードディスクがけたたましく動き、起動に無事成功した。

再起動後はフロッピーディスクなしで運用できる

再起動後はフロッピーディスクなしで運用できる

そういうことかいなぁ~!と目からウロコなのはいいけど、ハードディスクを起動するのにいちいちフロッピーディスクから起動して、しかも再起動かかるのは運用的にいかがなものだろうか。この時代はそうだったのだから仕方がないと言えば仕方がないのかもしれないけど…。

■128KのROMをお取り寄せ

さらにGoogle先生に聞きつつ情報を集めると、ROMを簡単に64KBから128KBへアップデートできることが判明。この128KBのROMはMacintosh Plusに搭載されているバージョンで、ハードディスクを認識できるほか、800Kドライブを接続することもできるようになる。
例によってeBayで検索すると、いくつか出てきました。送料込みでおおよそ6,000円程度で買えるようなのでお取り寄せ決定。
待つこと二週間。届いたROMがこちら。ROMはマザーボード上にソケットで組み込まれているので差し替えるだけだ。
差し替え後はフロッピーを使わずともハードディスクから直接起動できるようになった。果たしてこれが純粋なFatMacかと言われれば疑問だが、なにより便利だ!

eBayは頼みの綱だ。

eBayは頼みの綱だ。

ちなみに調べてみるとApple社からもROMを128KBへアップデートしたモデルが公式にリリースされていたようで、このモデルを「Macintosh 512Ke」と呼ぶらしい。背面のエンブレムやラベルは512Kのままなので、外観からは区別がつかないが、FDDも800Kドライブに換装されているなど、長らくMacintosh Plusと並行して販売されていた。

ともあれ、これでFatMacのフルセット整備は無事に完了。綺麗に磨き上げた筐体を並べると実に感慨深いものがある。大切に使っていきます^^

FatMacフルメンテ大作戦!! 本体ディスクドライブ編

FatMacフルメンテ大作戦!! 本体ディスクドライブ編国内外のオークションサイトやフリマサイトを駆け巡り、キーボードやハードディスクなどのパーツをコツコツと買いそろえ、ようやくMacintosh 512Kモデルのフルセットを手に入れることができた。本当は初代の128Kモデルが欲しかったけれど、昨今の高騰でおいそれと手に入れられる値段ではなくなってしまった。パーツごとに手に入れただけあって状態もマチマチ。今回はMacintosh 512Kのセットが完全復活するまでのストーリーを二回にわけてお届けします。

まずはパーツの動作確認!

今回購入したセット内容は

Macintosh 512K本体
・外部フロッピーディスクドライブ
・20MBハードディスク
・キーボード
・マウス

の5点だ。それぞれ別途に購入したので外観も中身の状態もそれぞれマチマチだ。それぞれの動作確認は取れていないが、512K本体に関しては前情報として、「?」マークの起動まで確認されているらしい。とりあえず動きそうなので、最悪な状態というわけではなさそうだ。

さっそく本体から見ていこう。取り急ぎ電源コードを差し込み、すいっちょん!
古いMacは発火や発煙の可能性が高いので、毎度のことながら電源のオンには緊張が走る。“ポーン”というお馴染みの音が聞こえて、結構な時間が経過し、ようやくじんわりと画面が映し出された。FDDのエジェクションポートを覗くと、中が赤く光っている。オリジナルの400Kドライブが入っている証拠だ。

当時、オリジナル512Kモデルでは400Kドライブを搭載していたが、Appleから800Kドライブのアップグレートキットが販売されており、ドライブを交換しているユーザーも少なくなかった。もちろん機能的には800Kの方が便利に決まっているが、ビンテージの価値としてはオリジナル方が格段に上だ。

LEDの赤い光こそオリジナルの証だ

LEDの赤い光こそオリジナルの証だ

続いて用意しておいた400KフォーマットにてコピーしたSystem 1.1のフロッピーを挿入してみる。しかしすぐに「×」マークのアイコンが表示されてフロッピーが吐き出されてしまった。

それならばと、今度は外部接続用のフロッピーディスクドライブを接続して、こちらから起動する作戦に変更してみる。このモデルの外部FDDは128Kや512Kで使われていたモデルで400Kドライブ仕様だ。したがって、本体内部のFDD同様に電源を入れるとエジェクションポートの中が赤く光っている。

こちらも赤い光を見ることができた

こちらも赤い光を見ることができた

さっそく、先ほどのシステムディスクを入れようと試みるが、どうもうまく入ってくれない。どうやらドライブが下がった状態で固定されてしまっているようだ。つまりフロッピーは入っていないのに入っている状態で固定されてしまっている。

両方のドライブが使用不可という状況が確認できたので、それぞれを分解していくことにしよう。

ガッチガチのドライブ

まずは分解が簡単そうな外部FDDからばらしてみよう。分厚いケースを裏返して、ネジを外すと簡単にカバーを外すことができる。分解した状態でフロッピーディスクを入れてみると、ディスクが途中で引っかかってしまい奥まで差し込むことができない状況だ。

フロッピーが先に進まない!

フロッピーが先に進まない!

あちこちいじってみるものの、ガッチガチに固まっていてどこも動かない。どうやらグリースが経年劣化で固まってしまっているようだ。ペンチを使って力任せに動かしてみたがそれでも動かない・・・。

見た目はふつーでもガッチガチですわ

見た目はふつーでもガッチガチですわ

それならばと、まんべんなく無水エタノールを吹き付けて、綿棒で表面の汚れをゴシゴシ洗い流し、続けてCRC-556を各所にブシュブシュと浴びせかけるように吹き付ける。吹き付けてはペンチで隙間を作り、またそこにブシュブシュと吹きかけること小一時間。ようやくフロッピーを奥まで入れることができるようになった!

さらに同じ作業を繰り返し、なんとかスムーズに出し入れができるようになったところで先ほどのシステムディスクを起動させてみると・・・。
出ましたハッピーマック! 無事、Sysytem 1.1を起動させることができて、外部FDDと512K本体の動作を同時に確認することができた。

幸せのハッピーマック!

幸せのハッピーマック!

んん?何を入れても初期化されちゃうの?

システムが起動したところで、ふたたび本体に内蔵されたドライブの動作を確認。Macintosh Plusを利用して400Kフォーマットされたフロッピーディスクを512K本体の内蔵ドライブに入れてみると、初期化するかどうかのダイアログが表示されてしまった。

ん?と思い、再びPlusに入れてみるとこちらでは問題なく読み込むことができる。フォーマットに問題があった可能性もあるので、今度は市販されていたゲームを内蔵ドライブに読み込ませてみる。これも初期化を促すダイアログが表示された。
それならばと、今度は生フロッピーを入れて実際に初期化させてみることに。Initializeボタンを押してみると今度は「初期化できませんでした」の旨が書かれたアラートとともにディスクが吐き出されてしまった。
あれこれフロッピーを変えて何度も試してみたけれど、何を入れても「初期化しますか?」と聞かれ、初期化ボタンを押すとフロッピーを吐き出すというという、なんとも謎なトラブルに見舞われた。

初期化を促すダイアログ画面。何を入れてもこのダイアログが表示される

初期化を促すダイアログ画面。何を入れてもこのダイアログが表示される

こりゃGoogle先生にお伺いしなければ! あれこれ尋ねてみたものの、思うような回答を得ることができず迷宮入りかと思われたが、頼みの綱である「MAC虎の巻 ラリー・ピナ著 柴田文彦訳 BNN刊」を調べてみると、ありました。該当する症状が!
なるほど。どうやら“プレッシャーパッド”なるものがズレてしまっているらしい。つまったディスクを無理やり引っ張り出したりすると、プレッシャーパッドがずれて正しく動作しなくなることが原因のようだ。

まさにこれだ!

まさにこれだ!

ここにもRIFAが!

問題が特定できたところで本体の分解に取り掛かることにしよう。本体を分解している間、外部ドライブの外装は“キッチンワイドハイターEX”をたっぷりと塗って、天日にさらしてホワイトニングしておく。

512K本体の分解方法はMacintosh Plusとほぼ同じだ。今回は本体もホワイトニング予定なのでアナログボードを含めた完全分解をしておく必要がある。例のごとく、アナログボードの分解をする前に放電作業を忘れずに行い、安全を確認してからネジを外す。

Macintosh本体の分解は過去のブログを参照してください

Macintosh本体の分解は過去のブログを参照してください

と、ここで早速問題を発見。アナログボードを見ると過去にPlusで発煙の原因となったRIFAのフィルムコンデンサがあるじゃありませんか! 見たところ新しく、すぐに発火の危険性はなさそうだけど時限爆弾のようなものなので、交換は必須だ。前回、予備分も含めて購入してあったので、すぐに交換することができた。

にっくきRIFA製からポリエチレン製に交換!

にっくきRIFA製からポリエチレン製に交換!

■プレッシャーパッドはいずこ?

512KとPlusはほぼ同じ仕様だが、Plusに存在するアース線を兼ねたワイヤーが512Kにないなど微妙な違いはある。ドライブもPlusの800Kドライブに比べて400Kドライブは厚みがあるため、この辺にも微妙な違いが存在する。
その、ごつい400Kドライブを取り出し、カバーを外してプレッシャーパッドなるものを探してみるが、それらしきものがどこにも見当たらない。
磁気ヘッドと対になっているはずなので、この辺にあるはずなのだが、穴がぽっかり空いているだけだ。
もしやと思い、先ほど修理が完了したばかりの外部ドライブを見てみると、穴がぽっかり空いた部分に円形のフェルトがついたプレッシャーパッドがハマっている。
要はプレッシャーパッドが丸ごと欠落してるのだ。

ガビーン!プレッシャーパッドがない!!

ビーン!プレッシャーパッドがない!!

フロッピーディスクの磁気フィルムは柔らかいので、実は完全なフラットではなく若干の歪みがある。それを裏から押さえつけてヘッダに正しく接触させる役目をしているのがプレッシャーパッドだ。
これが欠落していることで、フロッピーディスク接触部分と非接触部分が生じてしまい、正しく読み込むことができなくなってしまっていたのだ。

外部ドライブに取り付けられているプレッシャーパッド

外部ドライブに取り付けられているプレッシャーパッド

困った時の綿棒作戦!

うーん・・・果たしてこんなパーツが売っているのかどうか。売ってますよーにと祈りつつeBayを検索してみると、ありましたw
あるにはあったが、送料含めると、なんやかやで6000円くらいになってしまう結果に。
必要不可欠とはいえ、さすがにこの値段はキツイなぁ…。
外部ドライブのプレッシャーパッドを内蔵ドライブにつけかえて、外部ドライブは飾りにするか…などなど、色々なことを考えていると、あるアイデアが閃いた!

「ようは柔らかいフェルト状のもので抑えてあげればいいんだよな。」という考えに至り、道具箱をあれこれ探していると、ありました。最適なものが!
PC-6001mkIIのキーボード修理にもお世話になった「綿棒さん」。これの先端を切って穴にはめればいーんじゃない?

というわけで、さっそく綿棒を適当な長さでチョッキンと切って、先っぽを少しほぐしてワシャワシャにすればプレッシャーパッドになるんじゃね? ということで、さっそく試してみると、あらピッタリ! 綿棒の軸もプレッシャーパッドの穴にちょうどぴったりとハマり、かなりいい感じに仕上がった。

まさにピッタリ!

まさにピッタリ!

完全分解された512K本体を急ぎ仮組して、スイッチを入れると、じゃじゃーんと読み込んでくれました! フロッピーの初期化も無事に完了し、ファイルのコピー、削除も問題なくできるようになり、512Kの完全復活となった。残るはハードディスクのみとなったわけだが、果たして無事に動いてくれるかどうか…。

ちゃんと動いてます!

ちゃんと動いてます!