未踏のVAシリーズに初挑戦! VA復活篇その2
前回までのあらすじ
初のVAシリーズをゲットしたものの、蓋を開けてみると画面表示すらされない見事なジャンクだった。基板をチェックしてみると二次電池のあった場所の回路が断線していることがわかった。問題はこれまで断線処理をしたことがないということだ。果たしてうまく繋ぐことができるのか否か!?
初の断線処理
“断線”とは読んで字の如し、線がぷっつりと切れている状態を指しているので、ようは切れてる部分をつなげればいいだけの話だ。
そこでまず断線と思わしき周囲のコーティングを削って銅線をむき出しにし、断線状況を調べてみることにした。二次電池を取り外したあと、耐水ペーパーでゴシゴシと注意深く削ると、ピカピカと光る銅が現われるので、断線と思わしき部分にテスターを当てて、通電確認をしてみる。
目視では断線部分は写真の下から数えて4本にも及んでいるが、実際に通電が確認されなかったのは、一番下の1本だけだった。つまり、この1本の切れた部分を何かしらの方法で繋げてやれば良い。しかし問題はその線の細さだ。マシンが高性能になればなるほど集積率は高くなり、回路パターンも細くなる。VAのパターンは目ヤニが溢れる老眼の目を亀の子たわしでこすったところで、髪の毛と同じか、若干細いくらいしか見えない。ブラックジャックでも無い限り、コイツをつなぐことなんか到底無理だ。
兎にも角にも、まずは切断された部分から、もう一方の先端に対して別のケーブルから抜いてきた細い金属の線をあてがい、マスキングテープで仮止めして通電を確かめてみる。しかし、接触が弱いのか通電は確認できない。続いて、むき出しになった銅線の部分を延長して、線の末端に直接つないで見た。すると何回かに一回はテスターが反応するが、どうにも不安定な状態だ。
ハンダ付けしたら、少し安定するかもと思い、無理やりハンダで固定してみる。するとなんということでしょう、あの恐ろしい三つ目状態になったじゃないですか;;
何がどう影響して、三つ目になったのかわからないけれど、とにかくこの状態はマズイということで、慌てて線を外すと、元に戻すことができて、まずは一安心。
それならばと、回路を順に追ってって、さらに末端まで線をつないだらどうだろうかと考えた。老眼を駆使して、どうにかこうにか、線の末端を探り当てることができた。線は小さい穴を通じて裏側にまわり、拡張カードスロットのコネクタにつながっていた。そこまで線を延長してどうにかハンダ付けすることができた。
テスターで通電を確認し、とりあえず裸の状態でスイッチオン! すると今までうんともすんとも言わなかったフロッピーディスクドライブがダカダカダっと音を立てて回り始めたじゃありませんか!
V1,V2とモード切替もバッチリ! 友人から借りたVA専用のシステムディスクを入れると、V3モードで起動することも確認できて見事、88のスプライトを見ることができました^^
あとになって、ふと「断線された回路の末端同士がわかってるんだから、初めから裏で足同士を繋げばよかったのでは?」と思ったのは、すべて組み立てたあとのお話。まぁ、試行錯誤で学んだことも多かったので良しとしましょう^^
難攻不落と言われたVAの修理に成功したことで調子に乗ってしまい、その後2回ばかりVAの修理にチャレンジしたものの、結局そちらは三つ目から直すことができず、やはり三つ目には手を出すべきではないと悟ったのは別のお話・・・。